減資というのは、資本金を減らすことをいい、これには、形式的な減資と実質的な減資があります。
形式上の減資というのは、資本金が減るだけで、それ以外の会社財産は減少しないものです。これは、株式の無償消却※や併合などの方法で行われます。 また、形式的な減資は、会社が出した欠損を埋めるために行われるもので、実際の減資にはこれが多いです。 ※一定の株式を、株主の持ち株に応じて一定割合で消滅させます。
実質上の資本減少というのは、それによって資本金以外の会社の財産も減るものをいいます。これは、株式の有償消却(買い入れ消却)や額面の減額などで行われます。 また、この方法では、株主に持ち株に応じて資本金の減少額に相当する現金が交付されます。 なお、最近では、1998年1月に鉄鋼商社の阪和興業が1億株の有償消却を行っていますが、この際は、公告したうえで取引所外で買い取るという方法で行われました。 これにより、発行済み株式数を適正化するとともに、1株当たり買取価格と1株当たり資本金の差額で累積損失を一掃することができました。
□株価キャッシュフロー倍率